当院では各種ワクチン接種が可能です。破傷風、インフルエンザワクチン、輸入ワクチン以外は、基本的に在庫の確保をしておりませんので、お電話での予約の上でワクチンを発注しております。接種のご相談はお電話と上のWebワクチン接種相談票をご利用ください。

任意接種（自費）、輸入ワクチンの料金は以下の通りです。料金は税込みの1回当たりの料金（円）です。接種する場合、料金には診察料等が含まれています。

＜最終更新2024.6.11＞　

＊は下記の備考補足を参照してください

輸入ワクチン在庫状況

在庫なし　：コレラ　

【備考補足】

*1 日本脳炎ワクチンについて

1−4週後に2回目　1年後に3回目接種します。

*2 3種混合ワクチンについて

初回免疫：3回接種　3−8週毎　追加免疫：初回免疫後6ヶ月以上あけて接種します。

*3 子宮頚癌ワクチン　ガーダシルについて

初回から2ヶ月後に2回目　初回から6ヶ月後に3回目　9歳以上接種可です。

*4 高齢者肺炎球菌ワクチンについて

ニューモバックス、プレベナーともに接種可能です。ワクチンの違いは対応している肺炎球菌のタイプ、ワクチンの成分です。ニューモバックスは23価と幅広いタイプに対応していますが、免疫の持続性が乏しいため、5年毎接種をおすすめします。プレベナーは13価と対応するタイプが少ないのですが、免疫反応が強く出るため、1回接種で終わります。使い分けですが、免疫抑制状態（糖尿病、心不全、腎不全、肝不全、脾臓摘出者、無脾症、異常ヘモグロビン症、人工内耳使用者、慢性髄液漏など）は併用し、それ以外の方はニューモバックスのみが推奨されています。2つのワクチンを接種する場合、接種のスケジュールはプレベナーを接種して8週後にニューモバックスを接種するか、ニューモバックスを接種して1年後にプレベナーを接種することがすすめられています。まだどちらも接種していない方では、前者のスケジュールをおすすめします。

*5 インフルエンザワクチンについて

料金はシーズンによって異なりますが、毎年9−10月に決定します。6ヶ月〜12歳までは4週間あけて2回接種 　12歳以上は1回接種。卵アレルギーでも接種可。チメロサールフリーは取り寄せ対応。

*6 髄膜炎菌ワクチンについて

髄膜炎菌感染症は時に激烈な症状の進行で致死的または四肢の切断という重篤な後遺症をもたらします。このワクチンは、髄膜炎菌の血清型のうち、A, C, W, Yに対応しています。アフリカ・中東旅行（人が集まるような場所を訪れる場合）、海外留学、国内でも寮生活予定者は接種が勧められます。＊輸入ワクチンでのみ、血清型Bに対応した髄膜炎菌ワクチンがあります。効果が不明な部分もありますが、ワクチンをしっかり接種したい方は、そちらも一緒に合わせて接種することもご検討ください（当院在庫なし・入荷予定なし）。

メンクアッドフィは国産のワクチンです。2歳以上から接種可です。5年毎接種推奨　免疫獲得は接種後30日後。免疫獲得率は約80-100%です。

Menveoは輸入ワクチンです。国産のメンクアッドフィと同等品ですが、価格が安いです。2ヶ月から55歳まで接種できます。免疫獲得は接種28日後。追加接種は15歳〜55歳までで、前回接種から4年後が推奨されています。価格は高くても副反応時の補償を心配される方、55歳よりも高齢の方はメンクアッドフィを選択してください。2歳未満の接種は別途ご相談ください（接種回数などが異なります）。

*7*8 A型肝炎ワクチンについて

推奨：東アジア、東南アジア、南アジア、アフリカ、中南米、南米の国に行く方。日本国内でも発症例あり。

エイムゲンは国産ワクチンで、3回接種（2−4週間後、24週後）します。2回接種後から2週間で免疫能を得られますが、6ヶ月後には抗体価の減少が報告されています。皮下注射と筋肉注射のどちらも可能ですが、筋肉注射をした方が効果が高いです。3回接種後には、5年毎に追加接種を推奨。Havrixは輸入ワクチンで、6−12ヶ月後に2回目接種で15年以上効果が持続します。1回接種でも1年有効です。筋肉注射します。免疫獲得必要期間は初回から1ヶ月です。1歳以上から接種可。国産ワクチンよりも接種回数が少なくて、長期の免疫獲得が可能です。

*9 腸チフスワクチンについて

 推奨：東南アジア、中南米、南米、アフリカに行く方。Typber TCVは1回接種の輸入ワクチンです。年齢の制限はありますが、従来の腸チフスワクチンのTyphim viよりも高い免疫獲得性が証明されています。３年毎接種推奨　免疫獲得必要期間：初回から2〜3週間　6ヶ月以上45歳以下まで接種可。

*10 狂犬病ワクチンについて

推奨：東アジア、東南アジア、南アジア、中東、アフリカ、中南米、南米に行く方で、犬やコウモリが近くにいる環境の場合。（発症した場合、致死率は約100％）。1週間後に2回目接種（暴露前）、１回目から４週間後に３回目接種（暴露前）。WHOの2回接種法でも3回接種法と効果は同等のため、当院では、渡航まで時間が無い方は１週間後までの2回接種法、時間がある方は４週間後までの３回接種法をお勧めしています。

Rabipurは元々、輸入ワクチンでしたが、2019年に承認されて日本国内でも一応流通するようになりました。ただ、国内で承認された薬価が高いため、当院での価格も高くなっています。流通がやや不安定です。2019年5月にRabipurの製造販売元が変更になりました（GSK：グラクソ・スミスクライン→インドのBharat Biotech社 ChiroRab）。日本国内流通品はGSKがBharat Biotech社から輸入しているそうです。急がない方で副反応時の補償を気にする方には、Rabipurをお勧めします。Verorabは輸入ワクチンです。2024年3月28日現在、インド政府の輸出規制のため、ChiroRabが輸入できなくなりました。

免疫獲得必要期間：初回から1ヶ月　接種年齢制限なし。追加接種：通常は初回から約1年、以後5年毎推奨（ただし、リスク状況による）。

2024年6月より、RabivaxｰSの取り扱いを開始しました。3回接種法のワクチンです。免疫獲得は21日後です。

*11 Tdapワクチンについて

推奨：特に欧米諸国に留学する予定があり、予防接種の必要がある方。10歳以上から接種可。5年毎の追加接種推奨。

*12 ダニ脳炎ワクチンについて

 推奨：北海道、中国、ロシア、中央アジア、ヨーロッパに旅行する方で、森林に入る予定がある方。

FSME IMMUNという輸入ワクチンを使用します。迅速法：2週間後に2回目　5−12ヶ月後に3回目　1歳上から接種可　3−5年毎追加接種推奨です。

 *13 経口コレラワクチンについて

推奨：南アジア（インド・パキスタン・バングラデシュ）、東アジア、東南アジア、中南米、アフリカに行く方で、不衛生な場所に行く予定がある方。Dukoralという輸入ワクチンを使用します。1週間以上あけて2回経口接種　通常6歳上から接種（２−５歳は要相談）　2年毎に追加接種推奨です。

*14 ポリオワクチンについて

生ワクチン1回のみの方が対象　3回接種　1ヶ月後　6−12ヶ月後。ポリオは手足の麻痺が起きる病気です。治療薬はありません。日本では1980年以降に症例はいませんが、パキスタン、アフガニスタンなどの南アジアやアフリカ地域ではまだ流行しています。近隣諸国では、中国、インドネシア、フィリピンでも発生していますので、注意が必要です。

*15 帯状疱疹ワクチンについて

50歳以上が対象　2−6ヶ月後に2回目接種。不活化、筋注ワクチンです。帯状疱疹を予防する有効率は90％以上です。水痘ワクチン（現状は麻疹ワクチンと混合のMRワクチンしかありません）でも帯状疱疹の予防効果はあると言われていますが、効果が不確かです。確実に予防効果を求める場合には、シングリックスを選んでください。

*16　Twinrixについて

A型肝炎とB型肝炎のワクチンを1本で接種できます。3回接種法と4回接種法があり、3回接種法は、1ヶ月後、6ヶ月後、4回接種法では、1週間後、3週間後、12ヶ月後に接種します。効果は20年ほど持続するとされています。免疫獲得は、A型肝炎は、1ヶ月後に約94％、B型肝炎は、3回接種法では、1ヶ月後が70％、6ヶ月後が約99％、4回接種法では、1週間後に82％、5週間後に85％、3ヶ月後に95.1％でした。渡航までの期間が短い方には、4回接種法をおすすめします。

注；

1)輸入ワクチンは未承認薬品のため、副反応時には通常の補償制度の範囲外ですが、代わりに輸入代行業者の補償制度が利用できます。詳細はこちらをご参照ください。

2)定期接種以外で問診のみの方は¥2,000円（税込）となります(接種希望でも不適当と判断された方）。

3)輸入ワクチンの在庫がない場合、別料金での取り寄せになります。お見積もりをしますので、事前にご連絡ください。金額は折り返しご連絡します。発注は前払い後となります。入荷まで数日から2週間程度です。

次のページ▷　自費診療について