便秘は、何かが腸で詰まってしまう器質的な便秘と、詰まってはいないが腸の動きが悪くなって便秘になる機能的な便秘に分けられます。
器質的な便秘の原因は、大腸がんや腸閉塞などです。治療は手術などで塞がっているものを取り除くなどの必要があります。
一方、機能的な便秘は、薬の副作用や高齢で発症します。治療は食物繊維の摂取、水分摂取、運動なども効果がありますが、下剤を使用しないとならない場合もあります。
下剤は腸の動きを活発にする刺激性下剤と、便を緩くして排便しやすくする緩下性下剤の2つに大別されます。緩下性下剤は酸化マグネシウム製剤が大変よく用いられますが、腎機能が悪い人に使用すると高マグネシウム血症を引き起こしてしまいます。他にもカプセルの緩下性下剤があるのですが、そちらも腎機能をみながら量を調節する必要があります。
来月11月から発売になるラグノス経口ゼリーは、ラクツロースというこれまであった糖類の緩下性下剤なのですが、肝機能が悪い人や、産科の術後の症例に限られていたのを、慢性便秘症の人でも処方できるようになりました。腎機能が悪い機能的な便秘の人には朗報だと思います。